十日町 蔵の跡地に建つBB

この地域の街並みを調査したり、個々の建物を実測したりを始めて10年弱になる。その間この地区で建物を創る立場にはならないでいた。蔵店の修景のprpjectは数件やった。実施に移るこの建物で、さてどうやって折り合いをつけるかだ。期待されているのは蔵のイメージだった。その時代に発生した蔵(土壁が300mmも重ねられ、2階の小屋裏まで土壁で塗りまわし、財産の保全の場とされたもの)の用途と、ここの用途は違い過ぎるし、現代では土壁で厚くすることは殆どない。街のイメージ、場所のイメージを引受けながら、後ろ向きにならず、アノニマスに出現する建物であって良い。そんな気でいた。この建物も仕上げの天井がない。木造の架構と杉の野地板がそのまま、天井の表情になる。そこで伝統的な組手、折置組で桁と梁の仕様をベースにして、桁より飛び出た梁を顎出しにて、漆喰で包む事にした。


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